日本を仮にヒノモトと読む

以下は一茶発句集にある日本および日の本を含む句である。日ノ本という表記は発句集にはない。<日の本>とある資料・年次が同じ句の日本を仮に<日ノ本>としたものである。すべての句の日本を<ヒノモト>にしてもよいかと考えるが、現時点では以下に留めて置く。

現代人は、当然のことながら、漢字表記を見ると現代語で読んでしまう。一茶の句でも同じく現代語読みしてしまう。一度立ち止まって読み返す必要がある。

  1. 鳴雁や大日本を放るゝと 浅黄空
  2. 冥加あれや日本の花惣鎮守 西國紀行 寛7
  3. 是からは大日本と柳哉 享和句帖 享3
  4. 日ノ本の年がおしいかおろしや人 文化句帖 化1
  5. 日の本の山のかひある櫻哉 文化句帖 化1
  6. 日本は柳の空となる夜哉 文化句帖 化3
  7. 花おの〳〵日本だましひいさましや 文化句帖 化4
  8. 渡鳥日本の我を見しらぬか 化五六句記 化6
  9. けふからは日本の雁ぞ楽に寝よ 七番日記 化9
  10. 日本と砂へ書たる時雨哉 七番日記 化10
  11. 日本中鵜呑顔なる巨燵哉 七番日記 化10
  12. 櫻さく大日本ぞ〳〵 七番日記 化11
  13. 日本の冬至も梅の咲にけり 七番日記 化11
  14. 日本と砂に書たる時雨哉 七番日記 化11
  15. 雁鳴や今日本を放るゝと 七番日記 化12
  16. 日本は這入口からさくらかな 七番日記 化12
  17. 日本はばくちの銭もさくら哉 七番日記 化13
  18. 日本の外ヶ浜迄おち穂哉 七番日記 政1
  19. 井筒から日本風ぞ菊の花 梅塵八番 政2
  20. 日本のうどんげ咲ぬ又咲ぬ 八番日記 政3
  21. 元日や日ノ本ばかりの花の娑婆 風間八番 政4
  22. 元日や日ノ本ばかり花の娑婆 梅塵八番 政4
  23. 日ノ本に来て紅つけし乙鳥哉 八番日記 政4
  24. いづゝから日ノ本風ぞ蘭の花 八番日記 政4
  25. 日ノ本の蘭のなりつゝいく世ふる 八番日記 政4
  26. 日の本や深山の鹿も色好む 八番日記 政4
  27. 日ノ本の蚊をば苦にせぬ乙鳥哉 文政句帖 政7
  28. 日ノ本の蚊は苦(に)もせぬ乙鳥哉 文政句帖 政7
  29. 日本にとしをとるのがらくだかな 文政句帖 政7
  30. 日の本や金も子をうむ御代の春 文政句帖 政7
  31. 日の本や天長地久虎が雨 文政句帖 政8
  32. これからは日本の雁ぞ楽に寝よ 希杖本
  33. 日本の冬至も梅は咲にけり 自筆本
  34. 日本のとしをとるのがらくだかな 自筆本他
  35. 日本を鵜呑顔して巨燵哉 自筆本
  36. 日の本や金が子をうむ御代の春 自筆本

[注] 月かげや夜も水売る日本橋(文政句帖 政5)、夜に入れば日本橋に鳴千鳥(七番日記 化9)の句は地名なのでリストから削除した。

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