たをやめ>をとめ>ひと

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一茶発句集には美女を含む句が三句あるようだ。この漢字をどう読むかゞ悩ましい。当初表に含めていたビジョという読みはこれら三句に合わないと判断し、表1から削除した。今は西國紀行と文政句帖を<たをやめ>と読み、浅黄空他を<ひと>と読みたいと思う。

表1. 美女: たをやめ>をとめ>ひと
振向ばはや美女たをやめ過すぐる柳哉 西國紀行 寛政7
美女たをやめに蠅追せながらや寝入道 文政句帖 文政7
花ちるや都の美女たをやめが頬かぶり 浅黄空他
→ 花さくや京みやこの美人をとめの頬かぶり 文政句帖 文政6
振向ばはや美女ひと過る柳哉 西國紀行 寛政7
美女ひとに蠅追せながらや寝入道 文政句帖 文政7
花ちるや都の美女ひとが頬かぶり 浅黄空他
→ 花さくや京みやこの美人をとめの頬かぶり 文政句帖 文政6

以前、一茶の句に登場する美人を<をとめ>と読むことを提案する記事を投稿した。その記事(美人を「をとめ」と読む)に載せた表を時系列に直して表2として再掲する。

表2. 美人: をとめ、びじん(三–/–草)
青すだれ白衣の美人をとめ通ふ見ゆ 寛政句帖 寛政5
かはほりにはたして美人をとめ立りけり 七番日記文化7
春雨に大欠おほあくびする美人をとめ哉七番日記 文化8
がさ〳〵と粽をかぢる美人をとめ哉 七番日記 文化9
菫咲すみれさく川をとび越す美人をとめ哉 七番日記 文化10
やこらさと清水飛こす美人をとめ哉 七番日記 文化10
縄帯の美人をとめ逃すなけさの雪 七番日記 文化12
大川へ虱とばする美人をとめ哉 七番日記 文化14
夜ざくらや美人をとめ天から下るとも 八番日記 文政3
美人をとめ等に水しぼらるゝ糸瓜哉 八番日記 文政4
花さくや京みやこの美人をとめの頬かぶり 文政句帖 文政6
元日に曲まげ眠りする美人をとめ哉 文政句帖6 文政6
此ごろやおち葉の下三美人びじん 七番日記 文化8
美人びじん草そなた本地は何菩薩 文政句帖 文政7
美人を「をとめ」と読む

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