憲法の第1章天皇より重要な前文

現行憲法はその前文冒頭に国民主権を掲げている。明治憲法では天皇主権だったから、主権在民こそが現行憲法の画期的な点であろう。その現行憲法の肝心かなめはむしろ前文に述べられている。単なる「まえがき」と考えてはならないと思う。以下、前文より抜粋して引用する。

…..政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する…..

ところが、現行憲法の第1章は国民ではなく天皇に関する条文で、第2章は戦争放棄の第9条のみである。第3章にようやく国民の権利及び義務がくる。第4章以下、国会・内閣・司法・財政・地方自治・改正・最高法規・補則とつづく。

法律も歴史的な制約のなかで作られるものだから、現行憲法が明治憲法の影響を免れないのは理解できるのだが、前文で国民主権を高らかに謳っていながら、第1章に天皇が来るのはおかしいのではないか。第2章戦争の放棄は、明治期以来の戦争につぐ戦争に対する反省を表明したものとして理解できるが、その前に象徴であれ何であれ天皇が来るのはおかしいのではないか。70歳の老書生はそう思うのである。

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