韓国の外交部、元北東アジア局長のジョセヨン東西大学特任教授が著した外交に関する一般向けの本『外交外伝』を一気呵成に読みました。日本に赴任する前、著者にいただいた本ですが、少し余裕ができた今ようやく読破しました。
ハンギョレに連載された当時もほとんど欠かさず読んでいたのですが、マスコミ界にいたときと、外交の第一線に立つ今では本書の持つ意味合いがまったく異なります。出版に際し、慰安婦タスクフォース活動など、新規内容が追加されたこともあり、立ち位置に応じた受容と読解力の違いを大きく実感しました。私には実務的な面で大いに役立ちますが、一般の人々が外交と外交官について理解するのにも大きな助けになると思います。
外交についてさらっと説明しているようでありながら、随所に深く考える材料を挿入しているのが本書の魅力だといえます。
この大阪総領事は外交官らしくない外交官だから魅力的なのでしょう。見て感じたことを率直に何のてらいもなく言う。隠し事がないわけではないでしょうが、ふつうの外交官にはない率直さを身に付けている。実にすがすがしい。この人が政界入りしたら、とあらぬ想像をしてしまいます。やめたほうがいいかもしれませんが。
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