「一茶発句集」(縦書き文庫)秋5に案山子にまつわる86句が載っている。その一つ「夕ぐれやかがしと我と只二人」(1818年秋)が気にかかる。1814年5月50歳で結婚した一茶は翌年に生まれた長男を1ヵ月足らずで失うが、その3年後に長女さとを得ている。この句が作られたのはその2ヵ月後——彼の生涯でもっとも幸福な時期といえなくもないのに、この句が伝える孤独感は何に由来するのだろうか。参照: 一茶と賢治
「잇싸 발구집」(세로쓰기 문고) 가을 5에 허수아비에 관한 86구가 실려 있다. 그중 하나인 「저물녘 허수아비와 나 단둘이」(1818년 가을)가 마음에 걸린다. 1814년 5월 50세에 결혼한 잇싸는 이듬해 태어난 장남을 한 달도 채 안 되어 잃었지만, 그로부터 3년 후 장녀 사토를 얻었다. 이 구가 만들어진 것은 그로부터 두 달 후——그의 생애에서 가장 행복한 시기라고 할 수 있을 텐데, 이 구가 전하는 고독감은 무엇에서 비롯된 것일까. 참조: 一茶と賢治
| 縦書き文庫「一茶発句集」秋5案山子の句 |
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| 2213 鎌倉や今はかゞしの屋敷守 寛政句帖 寛4 2214 すくも火や案山子の果も夕煙り 寛政句帖 寛6 2215 楠に汝も仕へしかゞし哉 西紀書込 寛中 2216 ぬつぽりと月見顔なるかゞし哉 西紀書込 寛中 2217 案山子にもうしろ向かれし栖哉 享和句帖 享3 2218 今立しかゞしなれども須磨の秋 文化句帖 化1 2219 かゞしさへ千代のためしや姫小松 文化句帖 化1 2220 門先やけさはかゞしもあちらむく 文化句帖 化1 2221 淋しさを鶴に及[ぼ]すかゞし哉 文化句帖 化1 2222 はつ〳〵に親里見ゆるかゞし哉 文化句帖 化1 2223 最う古いかゞしはないか角田川 文化句帖 化1 2224 うば[す]ては姥捨てるなとかゞし哉 文化句帖 化2 2225 どか〴〵と紅葉吹つけるかゞし哉 文化句帖 化2 [I509 とう〳〵] 2226 入相も君が[御]代なるかゞし哉 文化句帖 化3 2227 かゞし立て餅なき家はなかりけり 文化句帖 化3 2228 松苗のうつくしくなるかゞし哉 文化句帖 化3 2229 我方へ向てしぐるゝかゞし哉 文化句帖 化3 2230 古き代のけぶりも立てかゞし哉 連句稿裏書 化4 2231 朝鱠小田のかゞしに添ぬべし 化五六句記 化5 2232 あながちに夜の明きらぬかゞし哉 化五六句記 化5 2233 かゞし暮〳〵けり人の顔 化五六句記 化5 2234 大切に仕廻て置しかゞし哉 化五六句記 化5 2235 人に人かゞしにかゞし日の暮[る] 化五六句記 化5 2236 夕けぶりとゞかぬ山のかゞし哉 化五六句記 化5 2237 立かゞし抑御代の月夜也 七番日記 化7 2238 どちらから寒くなるぞよかゞし殿 七番日記 化7 2239 笛吹て山[の]かゞしの御礼哉 七番日記 化7 (出)『文化三-八年句日記写』(化7) (異)『文化三-八年句日記写』(化7) 中七下五「かゞしの御礼参哉」 2240 かゞしから暮始けり角田川 七番日記 化8 2241 古かゞし三つ四つそれも角田川 我春集 化8 2242 夕暮をそら合点のかゞし哉 七番日記 化8 (異)『我春集』中七「空得心の」 2243 蕣のちよいと咲たるかゞし哉 七番日記 化10 「の咲」→「と咲」 (出)『文政句帖』(政8)『志多良』『句稿消息』 2244 庵の畠かゞし納もなかりけり 七番日記 化10 2245 入相に古びを付しかゞし哉 七番日記 化10 2246 むら雨に洟たるゝかゞし哉 七番日記 化10 「涕」→「洟」 2247 有明に立すくんだるかゞし哉 七番日記 化11 (出)『希杖本』 2248 うかと来て我をかゞしの替哉 七番日記 化11 (異) 同日記(政1) 上五中七「ふいと立おれをかゞしの」 2249 大水のぐわらりと落てかゞし哉 七番日記 化11 [2005 くわ] 2250 大それた祭りにもあふかゞし哉 七番日記 化11 2251 立かゞし三[つ]四[つ]五つ六つかしや 七番日記 化11 2252 立かゞし御幸待やら小倉山 七番日記 化11 2253 立田山紅葉御覧のかゞし哉 七番日記 化11 2254 どこも〴〵若いかゞしはなかりけり 七番日記 化11 2255 とぶ蝶を憐み給へ立かゞし 七番日記 化11 2256 夕鐘に野べ賑しくかゞし哉 七番日記 化11 2257 かゞしだけ少古びぬちくま川 七番日記 化12 2258 捨かゞしてきぱき転もせざりけり 七番日記 化12 2259 いざ名のれさらしな山の山かゞし 七番日記 化13 2260 風よけの足に立たるかゞし哉 七番日記 化13 2261 天下泰平と立たるかゞし哉 七番日記 化13 2262 蜻蛉の寝所したるかゞし哉 七番日記 化13 (異) 同日記(政1) 中七「休み所の」 2263 昼飯をぶらさげて居るかゞし哉 七番日記 化13 (出)『希杖本』 2264 姨捨に今捨られしかゞし哉 七番日記 化14 2265 出来立や山のかゞしもめづらしき 七番日記 化14 2266 姨捨はあれに候とかゞし哉 七番日記 政1 (出)『発句題叢』『文政版』『希杖本』遺稿 書簡 (異)『文政句帖』(政6) 下五「夕かゞし」 2267 夕ぐれやかゞしと我と只二人 七番日記 政1 2268 乳呑子の風よけに立かゞし哉 八番日記 政2 (出)『おらが春』『嘉永版』書簡 (異)『文政句帖』(政8) 上五「つぐら子の」『梅塵八番』中七「風除にする」 2269 芥火にかゞしもつひのけぶり哉 八番日記 政4 (出)『発句鈔追加』(異)『文政句帖』(政7) 上五下五「目出度さや…夕けぶり」 2270 降るゝといふつら付のかゞし哉 八番日記 政4 (異)『梅塵八番』上五中七「雨降といふ顔つきの」 2271 石部氏金吉どのゝかゞし哉 八番日記 政4 2272 かく申者はかゞしの子分哉 八番日記 政4 2273 風形に杖を月夜のかゞし哉 八番日記 政4 2274 かまくらは肩で風切るかゞし哉 八番日記 政4 2275 去年から立通しなるかゞし哉 八番日記 政4 2276 国土安穏とのん気にかゞし哉 八番日記 政4 (異)『梅塵八番』『発句鈔追加』中7「穏と立たる」 2277 爰許も目出たし〳〵かゞし哉 八番日記 政4 「元」→「許」 (異)『梅塵八番』中七「目出度かしく」 2278 子供らが仕わざながらもかゞし哉 八番日記 政4 2279 子供らに開眼されしかゞし哉 八番日記 政4 2280 里犬のさつととがめるかゞし哉 八番日記 政4 (異)『梅塵八番』中七「さつととがむる」 2281 爺おやや仕舞かゞしに礼を云 八番日記 政4 2282 田[子]の浦にうち出て不二見かゞし哉 八番日記 政4 2283 名所の月見てくらすかゞし哉 八番日記 政4 2284 紋所に蝶々のつくかゞし哉 八番日記 政4 2285 礼云て引こ抜たるかゞし哉 八番日記 政4 2286 我よりは若しかゞしの影法師 八番日記 政4 (出)『発句鈔追加』(異) 同日記(政4) 上五「我よりも」 2287 入月に立やかゞしのあみだ笠 文政句帖 政5 2288 四海波しづか苫屋のかゞし哉 文政句帖 政5 「苔」→「苫屋」 2289 てる月をかこち顔なるかゞし哉 文政句帖 政5 2290 一しめりよい[と]や申かゞし哉 文政句帖 政5 2291 昼顔のもやうにからむかゞし哉 文政句帖 政5 (異)『だん袋』上五「昼顔は」 2292 よいしめりなどゝいふべのかゞし哉 文政句帖 政5 2293 かゞし寝て野らは目出度仕廻哉 文政句帖 政8 2294 小休の小だ[て]にとりしかゞし哉 文政句帖 政8 2295 寺山やかゞし立ても犬ほゆる 文政句帖 政8 2296 道問ひにはる〴〵来ればかゞし哉 文政句帖 政8 2297 人はいさ直な案山子もなかりけり 文政版 (出) 真蹟 前書き「古郷にて」 遺稿 2298 老の身やかゞしの前も恥しき 真蹟 |
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