週3日の輪行通勤(bike-train commuting)を始めて1年になる。朝、自宅から五反田駅まで16インチの小径車で約30分走る。長いアップダウンが二度あり、疲れているときはギアを軽くしてもペダルが重い。駅に着くと、雑踏の片隅で自転車を折りたたんでバッグに入れ、山手線に乗る。ラッシュ時間帯ではないが、駅を出入りする人々でごった返している。自転車を担いで人々を避けながら進むのは楽ではない。
エレベータで窮屈な思いをしてホームに上がり、身障者マークの付いた場所で電車が入ってくるのを待つ。電車が到着しても、混んでいるときは乗らない。いや乗れない。電車に乗り込んだら、車椅子マークのところに自転車を置き、重いザックをおろす。ただ、スマホに没頭する人に占有されていることが多い。
A bike bag commuter の朝の光景だ。サイクリストの優雅な出勤とはほど遠い。夏前になるとかなり汗をかくので、電車に乗る前にタオルで体を拭き、車内でも遠慮がちに拭く。新大久保駅で以前はエレベータを使ったが、大きなスーツケースを持った外国人観光客で混むし、乗り換えが面倒で、今は階段にしている。自転車を担いで事務所まで数分、バッグが肩に食い込んで痛いときがある。
朝雨が降っていれば電車にし、予測しにくい日や夕方に雨予報があれば電車で行く。12.5kgの小径車と8kgほどのザックを担いで歩くのは辛い。合わせて20kgは昔の登山なみだ。帰りは夕方のラッシュに重なり、新大久保駅で電車を数台見送ることもある。五反田駅の改札を出て朝と同じ場所で自転車をバッグから取り出す。あとはゆっくり家まで走るだけだ。こんな輪行通勤を1年続けてきた自分をほめてやりたい。
右脚の麻痺のため筋肉を付けようとして始めたものの、いつまで続けられるだろうか。「いい加減にしたらどうだ」、そう言うもう一人の自分がいる。着実に筋肉は付いてきているのだが。


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