ぼおっと生きる

「チコちゃんにしかられる」というNHKの番組がある。見たくないのだが、夕食を終えて洗い物をしているとき放送されるので、否応いやおうなしに聞こえてくる。人々が当たり前と考えている日常的なことがらに疑問を投じ、回答者が答えられないと、主人公のような女児を模した人形が「ぼおっと生きてんじゃねぇよ」と叫ぶ。そのあと、専門家と呼ばれる人が疑問に答える。

「ぼおっと生きてんじゃねぇよ」と主人公がくたびに、耳をふさぎたくなるほどいやな気持ちにとらわれるのは僕だけだろうか。思うに、人はぼおっと生きていいのではないか。それは叱るべきことではないのではないか。視聴者がこの番組の人形をまねて、この耳障みみざわりな言葉をくようにならなければいいのだが。

2 responses

  1. shaw Avatar

    かなりひねくれた考えだと思うが、この女児はかつて「教育ママ」と呼ばれた人々の再来ではなかろうか。だとしたら、5歳にして博識の化け物のような女児を少しは理解できるかもしれない。

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  2. shaw Avatar

    NHKも民放も大差ないといったら関係者に叱られるだろうが、テレビに対する依存度が若年層において急激に低下している現在、テレビのあり方を抜本的に検討する必要がありはしないか。『いつか名もない魚になる』の第1部で問題提起を行ったのだが。
    https://tb.antiscroll.com/novels/goolee/23868

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