これはネパール文字で書かれた数字で、上段が 1 2 3 4 5、下段が 6 7 8 9 10 です。アラビア数字に似ているものもありますが、違うものが多いようです。ローマ数字にない o (ゼロ)があります。
ネパールは現在、独自の暦を使っています。歴史的には日本島と同じく陰暦(太陰太陽暦)を使っていましたが、西暦1904年4月13日に太陽暦に切り替え、ビクラム暦1961年1月1日と定めたそうです。西暦紀元前58年を紀元とする暦法で、北インドでも使われているそうです。ことし5月5日はビクラム暦で2077年1月22日です。
日本は明治5年12月3日を明治6年1月1日と定め(Wikipedia)、太陰太陽暦(天保暦)から太陽暦(グレゴリオ暦)に移行したのです。明治以来、天皇制とともに一世一元制を維持している日本島は、ネパール暦に対して僕らが感じるように、外から見れば特異に映るのでしょう。青空文庫『改暦弁』
改暦辧: 慶應義塾大学メディアセンターデジタルコレクションより
『凭れ合う人びと』の主人公は、もしかしたら、日本島とネパール国のあいだを行き来していたのかもしれません。