草と艸

「一茶発句集」春1372に次の句がある。『七番日記』文政1年に載っている。

くさもちのくさよりあをしつや〳〵し

この句では草もちのクサと艸のクサを使い分けているようにみえる。野生の艸より草もちの色のほうが青々として光沢もあるというのだろうか、僕の色彩感覚とは少し違う。

草もちの色は中国の龍泉窯青磁や朝鮮の高麗青磁の色合いに似ている。もしかしたら、「青しつやつやし」は青磁の光沢ある色合いを詠んだのかもしれない。一茶の句はそんな妄想さえ許してくれるような気がする。

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