「ふりがな小林一茶発句集」の現在

2024年から「一茶発句集」と呼んできた縦書き文庫版の小林一茶句集を「ふりがな小林一茶発句集」と呼ぶことにします。他の全句集等にない総ルビ(一部逆ルビ)という特長を明らかにするためです。

2024年1月、新年の部を横書きで現代かなルビを一部漢字に振る形で始めた「ふりがな一茶発句集」はその後縦書き総ルビとし、夏の部から歴史的かな遣いに改め、下表のとおり秋の部まで作成しました。また、読解しやすいように一部のかな表記に漢字ルビを振りました。25年末まで春の部を歴史的かな遣いにする作業を行います。詳細は「ふりがな小林一茶発句集」総目次をご参照ください。

季節句数*歴史的かな遣いルビ(太字は現在)
新年の部771二次修正済み
春の部4,830一次修正中
夏の部4,799一次修正済み
秋の部4,826一次修正済み
冬の部26年前半にルビ振り予定
雑の部26年前半にルビ振り予定
合計15,226
*暫定一茶の句にルビを振る難しさ
なぜ歴史的かな遣いを廃したのか
縦書き文庫「ふりがな小林一茶発句集」まえがきより(2025年11月現在)
縦書き文庫「一茶発句集」は信濃教育会編『一茶全集』(信濃毎日新聞社1979年 第一巻「発句」)を底本とし、小林一郎氏編「一茶発句全集」(2005年、新年・春・夏・秋動物まで)及び「一茶の俳句データベース」(2014年、秋植物と冬・雑)に基づいて編集し底本と照合した。「七番日記」(岩波文庫2003年)とも比較し、底本と同日記の表記が異なる場合は後者に従った。
 縦書き文庫版各ページ下の目次をクリックすると季語を示し、各季語をクリックすると該当ページに跳ぶ。なお、新年・春・夏・秋・冬・雑の部ごとに通し番号を付け、ルビ(逆ルビ)を振った(哉と也を除く)。各部1には凡例を載せた。
 「一茶発句集」総目次もご参照ください。ルビ振りには細心の注意を払っていますが、誤り等があるかもしれません。ご指摘いただければ幸いです。本事業は校閲者の橋本信明氏と縦書きの意義を唱える菊地明範氏の協力に支えられています。ここに心より感謝いたします。

Leave a comment