「一茶発句集」を読んでいると聞きなれない言葉に遭遇する。<後架>(トイレの意)もその一つだ。一茶の句約2万2千のなかで排泄に関連する語は小便49(含む小便所4)・糞33(含む野糞1)・雪隠28・後架16・厠3などだ[一茶俳句データベース]。
不勉強にして僕は<後架>という語に馴じみがなかった。縦書き文庫「一茶発句集」の校閲者H先生によると、漱石の「猫」にも<後架>(후가)が登場するが、一般的には明治以降は<便所>が多く使われたようだ。一方、<厠>は奈良時代から使われていたらしい。言葉の時代変化っておもしろい。
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