梨届く 娘等が待ってる 御裾分け 松沢 久子
梨は、中国南部・朝鮮半島 及び 日本の中南部に野生し、果樹として改良された。
『日本書紀』のなかにも五穀を助けるものとして、梨の栽培を勧める記述がある。
果肉は白色で、甘く果汁が多い、特に、尻のほうが甘みが強い。
一方、芯の部分は酸味が強く、あまり美味しくはない。
新井白石は、中心部ほど酸味が強いことから、「中酸(なす)」と表したといわれ、王朝時代の女性は、ナシは“無し”に通じることから忌んで「アリノミ(有りの実)」という女房詞で呼んでいたという。
手紙を出しても返事のないことを「梨の礫(つぶて)」という。
是非、“結び目”を巡らして、キャッチボール対話を重ねたいものだ…
Leave a comment