今日の歳時記: ホトトギス[時鳥]

午すぎて 旅に在りけり ほととぎす 波郷

子規、不如帰、杜鵑、杜宇、蜀魂などとも書く。
古来、「春の花、夏の時鳥、秋の月、冬の雪 」が四季を代表する詠題とされた。
多くは、五月中旬頃に渡来し、晩秋までいて南方に渡る。
低山帯から高山の林に棲息し、昼夜の別なく、忙しげに鳴く。
「テッペンカケタカ」「本尊かけたか」「特許許可局」など、さまざまに聞きなしている。

一方、「あの声で 蜥蜴食らうか 時鳥」の句がある。
情緒あふれる鳴き声の美しさから、詩歌によく詠まれるが、その同じ口でトカゲを食らうという。
転じて、人や物事は外形で判断しては、間違いを生じやすいとの戒めとしていわれる。

Leave a comment