零れ話: カスミ[霞]

春になると、空の色、野づら、山谷など、遠くのものがかすんで見え、横に筋をひいたようにたなびく霞が生じる。
春は“霞”、秋は“霧”といって、その感じを区別している。そして、夜は“朧(おぼろ)”という。
霧といえば目の前に深く立ちこめるが、霞は遠く微かなもの、ほのかな優しい感じのものである。

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