「チコちゃんに叱られる」というNHKの番組がある。見たくないのだが、夕食を終えて洗い物をしているとき放送されるので、否応なしに聞こえてくる。人々が当たり前と考えている日常的なことがらに疑問を投じ、回答者が答えられないと、主人公のような女児を模した人形が「ぼおっと生きてんじゃねぇよ」と叫ぶ。そのあと、専門家と呼ばれる人が疑問に答える。
「ぼおっと生きてんじゃねぇよ」と主人公が吐くたびに、耳をふさぎたくなるほど厭な気持ちに囚われるのは僕だけだろうか。思うに、人はぼおっと生きていいのではないか。それは叱るべきことではないのではないか。視聴者がこの番組の人形をまねて、この耳障りな言葉を吐くようにならなければいいのだが。
かなりひねくれた考えだと思うが、この女児はかつて「教育ママ」と呼ばれた人々の再来ではなかろうか。だとしたら、5歳にして博識の化け物のような女児を少しは理解できるかもしれない。
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