架空の水中生物としての「うを」

現代語で魚は「さかな」と読むが、歴史的には「うを」「うお」だったようだ。

音仮名のもとになった字音には奈良時代(710-794)以前に一般化した呉音と後の時代の漢音があり、『古事記』や平城宮跡の出土木簡は呉音、『日本書紀』は主に漢音を用いたそうだ。→JapanKnowledge248

「うを」の万葉仮名は「紆嗚」「宇乎」だそうだ。現代漢語で紆のピンインは ōu, yū、嗚は wū、宇は yǔ、乎は hū である。呉音で「嗚」は「ウ」、「乎」は「ヲ」「オ」と発音するようだ。近年、六七世紀の金石文は当時の朝鮮漢字音に基づくとされているともいう。

この小説において魚を「うを」と読むのは古代回帰ともいえますが、「さかな」ではない架空の水中生物を意図しています。「紆嗚(うを)」の「嗚」が嗚咽おえつの「嗚」であることは示唆的です

One thought on “架空の水中生物としての「うを」”

  1. 凭也の死→惜別→芭蕉→魚の目は泪→名もない魚→いつか名もない魚になる→アルゼンチンタンゴ→北斎の描いた魚 Kannon on a carp→架空の水中生物→水中で舞うタンゴ

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