主人公と記録係の関係

凭也が診療のため病院に通い始めたころ、記録係は同じ病院の事務部に勤めていました。夏が終わろうとするころだったと思います。記録係が病院の食堂で食事をとっていると、向かい側の席に凭也がすわったのです。その一ヵ月後に二人はまた同じ場所で会いました。さらに一ヵ月後、また同じ食堂で会ったので、たがいに相手のことを、変に時間に几帳面(きちょうめん)な人だと感心しました。その翌週、凭也の担当医だという神経内科の女医が記録係を訪ね、凭也の診療中に記録係のことが話題になったというのです。よほど印象に残ったのでしょう。名札をみて記録係の名前を記憶したようです。診療中に記録係について話すことがその後も続いたので、その女医が記録係に診療に同席して話の内容を記録するように依頼しました。彼女によれば、ちょうどそのころ記録係にも認知症の初期症状が表れていたらしいのです。ただ、凭也と違って記録係には自覚症状がまったくありませんでした。彼女は、記録係が診療に同席し、認知症患者に接してその症状を知り、自分が同じ症状を持っていることを自覚できれば、と考えたようです。

上の文章を序文に追加しました(その後さらに修正)。それだけで済むと思ったら、とんでもない。全体を通した修正が必要になり、筆者が予想していなかった校正・校閲になりました。

One thought on “主人公と記録係の関係”

  1. けさ初対面の韓国人と電話で40分ほど話した。声を聞くまでは、会社代表と年齢から男性だと思い込んでいた。女性の明るい声が心地よく耳に響いた。戸惑うほどではなかったが、動転していたかもしれない。そのさざ波が、序文に追加した文章に登場する医師を女性にさせたのだと思う。電話の相手にお礼しなければならない。

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