202j 関西地域の民族学級講師と懇談会

新型コロナウイルス感染が猛威を振るっているいま、万事に慎重たらざるを得ません。行事を催そうとすれば、感染の拡散を誘因しないか心配ですし、かといって何もしないのは、その感染脅威に安易に屈服するようで卑屈に思われます。最近はどんな行事を催すにも、新型コロナウイルス感染の恐れと行事を実施する成果と意義を検討しないわけにはいきません。

3月26日夕刻、関西地域で活躍する民族学級(クラブ)の講師との懇談会を催しましたが、この会を実施すべきか中止するか大いに悩みました。民族教育の重要性に鑑み、生徒を指導する講師に対処能力は十分あると考えて実施しました。当然、会場における座席の間隔を十分確保し、手の消毒、マスクの使用、体温の測定など、万全の準備を施しました。

困難な状況のなか、全50人の講師のうち20人余りが参加しました。はじめに、昨年開発された生徒指導教材「五色の翼3」とハングルを創製した世宗大王(1397-1450)の業績に関するアニメ映像資料を講師が発表しました。各講師の使用教材を収集して共有するためのプラットホーム構築についても発表がありました。

50人のうち常勤講師は16人のみで、多くは講師だけで生計を維持できずにアルバイトを強いられる劣悪な環境にあります。そんな困難な状況のなか時間を捻出して優れた教材を開発した講師たちの情熱と奮闘は驚くべきものです。

教材開発などの発表のあと、隣室に移動して歓談しました。互いに会う機会がない講師の事情を考慮し、会食しながら自己紹介をし、民族教育に携わるなかで感じたことや韓国政府に対する要望を聞く時間を持ったのです。私は次のように述べました。

在日コリアン社会の発展や将来のため民族教育はきわめて重要であり、民族学級の講師のみなさんが民族教育において重要な役割を果たしていることを熟知しています。みなさんの背後に韓国政府があることを信じて業務に邁進してください。

新型コロナウイルスの感染を警戒しながら実施した3時間余りの行事でしたが、実施してよかったと考えています。