1月29日、大阪商業大学を訪問しました。2018年初の大学訪問です。昨年は管轄地域にある大規模な大学を訪ねました。ことしは、主に小規模ながら特徴があり実績を持つ「実力派」大学を訪問する予定です。
大規模な大学はほぼすべて訪問しましたし、韓国の立場からは、このような実力派の大学にこそ学ぶべき点がより多いのではないかと思うからです。
東大阪市にある大阪商業大学は学園グループ谷岡学園が経営する大学です。谷岡学園はこの大学のほか神戸芸術工科大学と大阪女子短期大学、高等学校3校と幼稚園を経営しています。
大阪商業大学はことし創立70周年を迎え、経済学部・総合経営学部・公共学部の3学部、地域政策研究科を有する学生5千人規模の大学です。驚くべきことは、この大学の就職率が過去10年以上継続して、90%を超えていることです。
就職率が高い秘訣について、大学の周辺に多くの中小企業がある点と、これらの企業と大学の人的・地域的な連携があると聞きました。谷岡一郎学長によれば、これらは客観的な条件であり、同学独自の教育理念と教育方法の影響が大きいそうです。
社会調査方法論を専攻された谷岡学長は、すべての学生に対し、データに基づいて現象を説明するための学習を課しているそうです。さらに、さらにこうしたデータに基づく研究が現実と合致しないことを知ることで、学生のチャレンジ精神を育成することに尽力しているそうです。このような教育課程を経て送り出された学生たちが地域の企業に就職することで、大学と企業が共存する地域社会を作ることができるのです。
もちろん、この大学も「人口減少傾向のなかで生き残る」という、韓国の多くの大学が直面している悩みを共有しています。韓国の大学よりも先に、こうした問題に直面し悩んできた経験は、韓国の大学にも多くの示唆を与えるという気がしました。
学園創設者の子孫である谷岡学長はまた、日本のギャンブル研究者のなかで最も有名な学者の一人でもあります。大阪商業大学は、学士から博士課程までゲーム・ギャンブルについて学ぶことができる大学としても知られています。
谷岡学長のご夫人も学校法人至学館を運営しており、至学館大学は女子レスリング選手を多く輩出していることで日本でよく知られています。